現役戦略コンサルタントが語るブログ

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男もすなるブログといふものを元外資コンサルもしてみん。なんやかんやで今は起業した会社の経営者。

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コンサルのケース面接・インターンで斬新な意見を言うコツ

コンサルファームの就活において切っても切り離せないのが「ケース面接」です。ケース面接とは、例えば「スタバの売上を上げるための施策を考えよ」だとか「地方の過疎化を食い止めるためにはどうしたらよいか」など、出されたお題の解決策を考えさせ、その人の思考力、地頭の良さを図ろうとするスタイルの面接のことです。

戦略コンサルの内定獲得プロセスは、ファームによって多岐にわたるものの普通はインターンへの参加権をゲットし、インターン参加者の中から特に優秀だった人材を採用するというプロセスが多いです。①インターン内定、②インターンで優秀さをアピールする、の2つが大きな壁です。

この2つの壁で特に重要なのが「ケース面接」でのアピールになります。

まず、インターンの参加権をかけた選考でもケース面接が行われるファームは多く、さらにインターンでも3~5日をかけてケース問題を解くことがほとんどです。ケース問題を制する者はコンサルの就活を制するのです。

どう対策したらいいのか

ロジカルシンキングの本や就活対策本は巷にあふれているので、その中からおすすめのものを最後にまとめておきましたので、参考にしてください。

これらの本を読んで対策をするのは最低限必要なことですが、それだけで他の参加者と差別化を図るのは困難です。みんなやっているので。

そんななかで他の就活生と差をつけるためのコツをお話しします。

勝手にお題の範囲を狭めるな

「渋谷にあるカラオケ店の売上を伸ばす施策を考えよ」という問題を例にとりましょう。売上=単価×人数、顧客層を年齢別・性別ごとに分解して考える・・・は基本なので置いておきます。最低限出来るように上の本を読んで勉強しましょう。

ここで言いたいのは、「従来通り、カラオケで稼がないといけない」とお題の意味を勝手に狭めていないか、という点です。「カラオケ店」の売上をあげればいいので、カラオケ店が1フロアを改装して楽器の練習ができるフロアにしてもいいですし、歌のうまい人が歌を教える歌の塾事業をカラオケの一室で開始してもいいわけです。

企業の強みを再定義せよ

ケースを考えるとき、人と違う意見を言うためには、「その企業の保有するアセット、強みは何か」という点を広く考え直すことです。カラオケ店の強みを考えてみましょう。

・都会の一等地に大きなスペースを持っている
・大きな音を出しても良い環境である
・音楽が好きな人が多く集まる場所になっている
などなどが挙げられます。

ダンスや楽器の練習ができる場にしてもいいですし、歌のうまい人が下手な人に歌を教える「歌を教える教えられるのマッチングサービス」を始めてみてもいいですし、都会の一等地という地の利を活かしサラリーマン向けにマッサージやランチ提供を始めてもよさそうです。

スタバの例でいえば、強みとして「最高の接客をするスタッフが揃っている」というものがあるとしましょう。であれば、「スタバが教える接客のコツ」というセミナーなどをいろんな企業で実施するというものも考えられます。

携帯キャリアであれば、店舗数が多い、進学や就職といったライフイベント発生中のお客さんが多い、といった強みがあります。ライフイベント発生の際に申し込みニーズが増える保険やローンといったサービスを店舗で行うということも考えられますね。実際に保険の申し込みができる携帯の店舗は増えています。

ユーザーのニーズにもっとも刺さるサービスを提案せよ

企業が提供できるサービスを広く考え直したところで、ユーザーのお困りごとは何か、それを解決したときにどの程度の売上が上がるかといった点を考えます。

順番としては、
①ユーザーのニーズ・ペインポイントは何か
②そのニーズを解決した際にどのくらい儲かるのか
③ニーズを解決するために企業はどんなサービスができるか
の3つの論点を順に解くべきですが、①のユーザーのニーズを考える時点で「カラオケをする人のニーズ」と主語を狭くしてしまう人が多すぎるので、③の企業ができることを広く広く考えておくことがアイディアマンになるコツです。

③を広く考えつつ、①、②を解いていきましょう。

1つだけ気を付けてほしいのは、原因・ニーズを特定する前に思いついた解決策のアイディアを言わないことです。原因やユーザーのニーズが分かって初めて解決策につながるので、それらが分かる前に解決策を叫ぶとそれはあなたがロジカルでない人の証明になります。

うまく原因やニーズの特定を誘導し、あなたが思いついたイチオシの解決策が刺さる方向に誘導しましょう。

お勧めの本一覧

とりあえずこれだけはやっとけ

東大生が書いた地頭シリーズだけは面接の前にやっておきましょう。私はこれやっただけで総合ファームの内定は獲れました。

 

ガチなロジカルシンカーを目指すあなたにはこの3冊を

コンサルファームで必ずと言っていいほどおススメされるロジカルシンキング、問題解決本。とっつきにくい文章と長いこともあるので、時間があり焦りが少ない大学2年生、3年生なり立てくらいの人におすすめです。

ライト、ついてますか―問題発見の人間学

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考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

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新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術

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